美容皮膚科でできる難治性ニキビ治療について

難治性ニキビとは?

難治性ニキビの定義

難治性ニキビとは、一般的な治療法では効果が見られず、長期間にわたり症状が継続するニキビのことです。
このタイプのニキビは通常の治療では改善が難しく、何度も繰り返し発生し、一般的な市販薬や基礎的なスキンケア、また保険診療での標準治療を行っても改善が見られず、深刻な炎症や皮膚の凹凸、色素沈着を残してしまうケースも少なくありません。
特に、皮膚の深層で炎症が起こっていることが多く、膿を含んだりしこりとして触れたりすることが特徴です。

難治性ニキビの特徴

■持続性: 症状が数ヶ月以上続くことがあり、日常生活に支障をきたす場合もあります。

■症状の重さ: 赤みを帯びたしこりや化膿が見られるなど、炎症が強いことが多いです。これが皮膚に瘢痕を残す原因ともなります。

■治療困難性: 一般的な抗菌薬や外用薬では改善しにくく、時にはイソトレチノインのような強力な治療薬が必要となることがあります。

■再発性: 治療後もしばしば再発しやすく、根本的な改善が難しいことがあります。

なぜ難治性ニキビは繰り返すのか?医学的メカニズム

難治性ニキビが繰り返す背景には、いくつかの医学的なメカニズムが関与しています。主に「皮脂腺の過剰な活動」、「毛穴の異常な角化」、「炎症反応の持続」の3つの要素が深く関わっています。

皮脂腺の過剰な活動について

難治性ニキビの原因の一つとして挙げられるのが、皮脂腺の過剰な活動です。皮脂は本来、肌を守る重要な役割を果たしていますが、過剰に分泌されると毛穴が詰まりやすくなります。特に思春期やストレス、ホルモンバランスの乱れによって皮脂分泌が促進され、難治性ニキビを引き起こします。

医学的に皮脂腺を制御する方法としては、ビタミンA誘導体(イソトレチノイン)を用いた治療が有効とされています。

毛穴の異常な角化

難治性ニキビでは、毛穴の角化異常が大きな問題となります。毛穴の出口が硬くなり、皮脂や古い角質が毛穴の中に蓄積されてしまうため、毛穴の閉塞が慢性化してしまうのです。この毛穴の詰まりを改善するためには、ピーリング治療やレチノイド治療が有効です。

当院では、グリコール酸やサリチル酸を用いたケミカルピーリングによって毛穴の詰まりを除去し、ターンオーバーを正常化させる治療を行っています。また、外用レチノイド製剤を併用することで、毛穴の正常化を促進します。

炎症反応の持続

難治性ニキビは強い炎症反応を伴います。繰り返し発生するニキビによって慢性的な炎症状態になると、炎症性サイトカインが放出され、ニキビの改善がさらに困難になります。慢性炎症は肌のダメージや色素沈着、瘢痕化を引き起こすリスクも高めます。

炎症を抑えるためには、抗生剤や抗炎症作用のある薬剤の使用に加え、レーザー治療や光治療(IPL治療)などの美容医療が非常に効果的です。これらの美容医療は炎症を素早く鎮静化し、ニキビ跡のリスクを最小限に抑える役割も果たします。

「重症ニキビ専門」治療で繰り返しニキビを卒業する

当院は「難治性ニキビ」治療を専門的に行うクリニックとして、保険診療だけでは解決が難しいニキビを根本から改善するための総合的な治療を提供しています。

体の内側から根本的に治療~オーソモレキュラー栄養療法の効果~

当院では難治性ニキビ治療において、オーソモレキュラー栄養療法を積極的に導入しています。オーソモレキュラー栄養療法とは、ビタミン、ミネラル、アミノ酸などを適切な量で摂取し、細胞レベルでの栄養不足や代謝異常を改善して健康を取り戻す療法です。

難治性ニキビの患者様では、栄養不足や腸内環境の乱れ、ホルモンバランスの異常が多く見られます。当院では特にビタミンC、ビタミンB群、亜鉛、オメガ3脂肪酸などを高濃度で補給することで、皮脂分泌をコントロールし、肌の炎症や酸化ストレスを抑えます。また、腸内環境を整えるプロバイオティクスの摂取を推奨し、腸内細菌のバランスを整えることで免疫機能を強化し、ニキビの改善を促進しています。

また、当院ではオーソモレキュラー栄養療法を行うにあたり、血液検査や脈波検査などを実施することで医学的な観点から原因の「見える化」をし、スキンケアや生活習慣のアドバイスも併用して行っています。

保険診療で治らないニキビに対する美容医療

当院では、保険診療で治らない難治性ニキビに対して、美容医療も活用しています。当院ではピーリング、IPL治療、TCAクロスなどの美容医療を取り入れております。また当院では看護師や美容スタッフではなく、経験豊富な医師が難治性ニキビに対する美容医療を行います

ピーリング治療

肌表面の古い角質を取り除き、毛穴の詰まりを改善します。特に難治性ニキビに効果のあるトリクロロ酢酸(TCA)を用いたTCAピーリングやグリコール酸やサリチル酸を使用するケミカルピーリングは、ターンオーバーの促進によりニキビの再発を防ぐ効果があります。

IPL治療

特定の波長の光を用いて炎症を抑え、赤みや色素沈着を改善します。また皮脂腺の働きを抑制し、長期的なニキビの改善に効果的です。


当院の目標は「難治性ニキビ」で悩む患者様が長期的な美しい肌を取り戻し、繰り返さない肌環境を整えることです。難治性ニキビにお悩みの方は、渋谷区の美容皮膚科青山研美会クリニックまでお気軽にご相談ください。